Column

教える側と教わる側

2024.06.17

本日、6月17日は私が一生かけてお支えすると決めている、いわゆる推しの二宮和也さんの誕生日です。おめでたい、おめでたい。

さて、今日は教える側と教わる側の話をしてみます。
昨年の夏からドラムレッスンに通っています。あいみょんのマリーゴールド、oasisのLive Forever、山下達郎さんのSPARKLE、椎名林檎さんの丸の内サディスティックを経て、ただいまVaundyさんの怪獣の花唄を課題曲にしています。

いずれも先生が私のレベルに合わせて作成してくださる楽譜をもとに練習しています。

月2回のレッスンの他に、週末はスタジオを借りて練習。
最近はちょっと疎かにしてしまっていますが、パッドを利用しての自宅練習もしています。
けっこうハマっているのですが、その理由のひとつは先生の教え方にあると思っています。

先生は、生徒が「やりたい」と選んだ楽曲を練習させてくれます。
まったくの初心者で、レッスン1発目から難易度の高いヘビーメタルをやりたいという生徒がいたとしても決して反対せずに、その人ができるレベルに合わせて楽譜を作成して、コツコツと教えるんだそうです。

その理由を聞いてみると「やっぱり、やりたい曲じゃないとおもしろくないじゃないですか」とのこと。生徒の自主性をすごく大切にしているところが素敵です。加えて、価値観を押し付けない先生の謙虚さを感じます。

先生は、とにかく褒め上手。
なんだかものすごいセンスの持ち主になったような気にさせてくれます。
それは先生の教え方のテクニックではなくて、性格的なものではないかと思うのですが、褒められて伸びるサル年、性格診断もサルの私は完全に先生の術中にはまり、やる気をキープできています。

これが基礎練習をベースにし、楽譜を読み解くことから教えてくれるようなレッスンであれば、間違いなく続けられていません。

実際、私は楽譜がわからないので、半拍休みとか一拍休みとかはわかりません。音楽を聞いて「なんとなくこんなリズムなのかな」という感覚で叩いています。
8ビートと16ビートも今のところ、どういう構図かわかっていません。でも8ビートの楽曲も16ビートの楽曲も叩けます。
難しいリズムは「ドンタタドンタン」と、先生が伝えてくれる音のイメージを再現しています。

きっと論理的でなくイメージで伝えるタイプの先生の教え方では、物足りないとか理解できないという生徒さんもいるかもしれません。
教え方がざっくりしているし、何度練習しても現時点ではできないところは「なんとなくできていればOK」とされ、次の課題曲に進みます。
先生の優先順位は「楽しくプレイすること」「ドラムを好きになってもらうこと」ですし、私もそれで十分楽しく、達成感を持って練習しています。

教える側のタイプと教わる側のタイプがマッチしているから、ノンストレスで上達の道を歩めているように思います。

こういう双方のマッチ、ミスマッチは、職場でもあるものです。
どちらがいい、悪いではなく、相性みたいなものでしょうか。

できれば組織的に教える側と教わる側の相性を考慮して、新人が一人前になるまでの道のりをサポートできるといいのでしょうが、現実はそういうわけにもいきません。

ドラムも仕事も、一人前、熟達者までの道のりは、ゴールが見えないほど長いものです。
その過程を楽しみ、努力をする。そして「やってやるんだ」という気持ちをどのくらい持てるかが自身の成長の鍵になるのだと思います。

近くに自分のモチベーションを高めてくれる存在がいてくれると、また格段に頑張れるものです。私にとっては、WORK SUメンバーとのコミュニケーションが大きな刺激になっています。

出会いや環境も飛躍の大きな要因です。

確か、笑福亭鶴瓶さんの言葉だったと思います。
「縁は努力」
偶然ではなく、努力でご縁が生まれるというこの言葉。
ほんとうにグッときますよね。

Writer

齋藤 悦子

1980年生まれ。就職氷河期に社会人デビュー。26歳から13年間採用支援業界に身を置く。ひょんなことからフリーライターの道へ。ラジオとエッセイとレモンサワーが好き、スノーボードとたまにテニス、ドラム特訓中。

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